
「心壊都市」>世界観
陽厦
物語の舞台となる都市。
周囲を海に囲まれており、その広大な土地は都市の要となる[中枢機関]の建物を中心として大きく4つの地区『星雷(せいらい)』・『花曇(はなぐも)』・『夕雨(ゆうあめ)』・『涼嵐(すずらん)』に分かれている。住民の大半は人間が占めているが、他種族も多く共存して暮らしている。
夕雨地区にある山奥に位置する、都市唯一の神社。陽厦の成り立ちにも関わる加護の神〈灯(ともし)〉が祀られている。奥に建つ大きく立派な本殿にはその御神体が収められており、あらゆる場所から人々を静かに見守っていると噂されている。
一番の名物となっているのは、可愛らしいうさぎのマスコットのような御守り。その愛らしさと、豊富なカラーバリエーションで人気を博している。
なお、授与方法は外から見えない状態にされた箱から掬い取るという斬新な手法をとられており、どの色の御守りを迎え入れられるかは手に取るまで分からないのだが、それも人々を楽しませる要素の一つとなっている。
灯神社‐〈灯〉
神性能力者
稀に確認される、生まれつき特別な身体と能力を持つ人間のこと。彼らの身体には特別な血液が流れており、その血液を消費して力を使うことが出来るのが特徴。変化した身体構造のせいか、彼らの平均寿命は三十歳前後と短命。
怪物
都市内にて5年ほど前から出現するようになった、黒い躰に白く光る眼玉のついた奇妙な姿の生物。神出鬼没で人間だけを襲う、非常に厄介な存在。
その正体に関しては研究が難航し、未だ多くの謎に包まれていることから、現状この怪物を根絶するのは難しい状態にある。
大きく問題とされているのは、この怪物が精神・身体に悪影響を及ぼす黒泥を持つということ。
怪物を倒すには体内に存在する”心臓”を破壊することが必要。心臓を壊してしまえば、その躰は泥のようにゆっくりと崩れて動かなくなる。逆に言えば、これを壊せない限りはいくらでも再生してしまう。
破壊すべき心臓の位置を早々に特定し、迅速に倒すことが、怪物による被害を最小限に抑えるためには重要である。
侵黒者
黒の怪物から攻撃を受けて、傷口などから有害物質”黒泥”が入り込んでしまった被害者のことを指す。黒泥は、人間にのみ作用するとの確認がされている。
黒泥が入り込むと全身に針を刺されるような痛み・頭痛・息苦しさなどが引き起こされ、それに伴い精神状態も不安定になりやすくなる。
更に、神性能力者に似たようなかたちで特別な能力が目覚めるケースも確認されており、その能力の種類も人によって様々だが、ただ一つだけ共通能力もあり、それは“怪物の弱点である心臓の位置が分かる”というものだった。
何故、怪物にとって不利となる能力が被害者に目覚めるのかは不明だが、反撃の一手に成り得ると期待されている。
身体の状態は専門の医療機関にて採血により確認する事ができ、症状や進行度の変化の把握の為にも定期的な検査が必要。現状では、毒の進行を抑え症状を和らげる薬が開発されており、服用していれば健常者と差ほど変わらない生活を送れるようにまでなった。しかし、未だ完全な治療法は見つけられていない。
悪影響の凄まじさとは裏腹に、侵黒者から死亡例が出たこと一度も無いが、その身体が黒泥に耐え切れず症状が悪化の一途を辿ってしまった侵黒者の末路は、また目覚められるのも分からない昏睡状態だった。
桜日
怪物による被害を受けた未成年の侵黒者が、様々な支援の下で安心できる教育環境を用意すべく、急遽空き施設を利用して設立された。校門付近には中枢機関が学生達の為に寄贈した大きな桜の木が植えられており、シンボルマークとして親しまれている。
星雷中央病院‐付属研究所
星雷地区において、一番大きく設備の充実した病院。侵黒者の定期検査や、昏睡状態にある患者の受入も多く行っている。
依兎間
陽厦の安全保障を担う組織。
そこから更に、戦闘能力に特化した人員で構成されたのが特殊警備部隊(特隊)である。
現在特隊は、主に都市内で大きく問題となっている[黒の怪物]への対処を優先的に行っており、街の各所に彼らが配置されて住民に危害が及ばないよう見回っている。
陽厦中枢機関
都市の様々な事柄を取り仕切る中心的な存在。現在の統括責任者は重宮と永久木。その大きなビルは陽厦の中心地で、都市全体を見渡せそうなほどとても高くそびえ立つ。